2013-01-01から1年間の記事一覧
夕暮れのようである。通りは車も疎らな、二流の街といったところだろうか。薄紫の影が所々路地裏に侵食し、物寂しさを一層際立たせている。 暖簾だけは店構えの体として掲げられてはいるものの、店内はコンクリートの打ちっ放しの壁が露わになり、灰色にひ…
深夜の東京を歩いていた。先ほどまで、会社のそこそこ偉いメンバーと一緒に、と、言ってもいつの時代に自分が所属していた会社のメンバーなのかは、定かではないのだが、黒いスーツに頭から足の下まで統一され、闇に溶けるように足元が見えないままのメンバ…
長かった。明らかに準備の足りない文学フリマへの参戦だった。隣のブースが、かなりの人気ブースだったこともあって、自分のブースには見向きもされず、表紙も今回は用意をしなかったため、売れ行きは散々なものであった。 一番はやはり、内容が良くないこ…
おかしいなと気がつき始めたのは、昨日ちょうど頭痛がひどくなり始めたころと同じタイミングで、やはり私は直感が働きすぎたのだと思い、それ以上その事に関わらないようにしていて、関われば関わるほど、気にすれば気にするほど負けだなと思い始め、それで…
怠惰な翌日の割りには、節々の筋肉がうめきをあげていて、歩くのも怠く、結局少し遅れ気味の電車で出発する事になってしまった。行き先は会社で間違いないだろう。そのまま、何もしないのも気が引けて、携帯を見るふりをしながら、こうして何かしらの文章を…
とにかく、一週間が過ぎた。その間、東京から北海道へと飛び立ち、そしてまた東京に戻って来たわけではあるのだけれども、どうしたものか、調子は上がらず、朝から血圧が上がらないせいなのか、気圧のせいなのか、判然とせず、書けるものを、書ける風にだけ…
新しいiPhoneに変えて、書き心地、とでも言うのか、とにかく書くペースは上げなくてはならない時期に入っているのに、心の安寧だけを求め、何事からも逃げ出したい気分で、日々を過ごしている。 結局のところ、連休も対した文章を書くことができず、そのま…
教養、とはなんなのだろうか。世界への興味、といってしまうのは簡単ではあるものの。
山だとか、川だとかの心象風景に自然が出てくる時は、大概が疲れている時であり、鼠が出て来てやれやれ言っている時というのも、疲れのせいなのだろうか。 そろそろ出発する時間であった。 彼は財布を持ったか、もう一度確認を行うと、朝食を牛丼屋で摂るか…
このブログを開設し始めて、非常に乱暴な形で、ぽつぽつと、ほぼ毎日文章を書き連ねて来たわけですが、改めて、前回の超文学フリマには行わなかった、告知をさせていただこうかと。サークル名:季刊 枯片吟(キカン カレペンギン)ブース:B-17当日は、本人が売…
そのインタビューを行うにあたって、用意したものといえば、携帯電話だけで、かつ、録音機能の使い方がよくわからなかったので、メモだけで臨むこととした。私は編集者でもジャーナリストでもライターでもないのだけれども、インタビューを行わなければなら…
長いものを書いていないな、と思いつつ。
のろのろと動く電車の中で、多少の慣性の法則に引きずられて、つり革にも掴まらず、両足を開いて立ち、鮮やかに過ぎいく黒い壁面の風景を眺めている。
人を探していた。先輩にメンバーを集めて、献上しなくてはならないのだ。その献上は、人数が多ければ多いほどよかった。 しかし、自分は今のところその献上の人数に見合うメンバーをかき集めることができていなかった。 ひたすらに孤独であった。
熱のこもる中、外は雨が降りしきっている。贖罪をする間もなく陽は昇り、影を生み出しては消えていく。
書き始めようと思ったとたん。知り合いに。
どこまで横暴がまかり通るのか。
世の中、どうかと思うから、どうかと思うことだらけ。
記憶がなくなるくらい酒を飲むと、どうもその時一番楽しかった記憶に関して失われてしまう気がしてならない。スムーズに酔うことができれば全く問題はないのだけれども、今、考えてみれば損をしていることはたくさんあったのかも知れない。 どんな事を言わ…
混沌とした中で、僕は、僕として文章を書き続けるべきなのかを考えている。僕はきみでもなく、彼でもなく、ある男でもなく、暫定的に僕として定義される。定義される中でも、僕であることの意識は低く、本来であれば彼と表記されるべきところをやはり、僕は…
今週を乗り切れば、と思いつつ、人生は浪費されていく。
おはよう、おやすみ、さようなら。真夜中の野良犬も、小さな肩を震わせるスイートリトルハニーも、電車の中で大きな口でメロンパンを頬張るミセスも、おはよう、おやすみ、さようなら。 ちょっとひどいかな。
記憶の、すでに彼方にある、二日前に見た夢の事を思い出そうとしている。辿っている。辿るからには、手掛かりとなる伝手が有るべきなのだけれども、その夢の断片すら思い出すことが出来ない。 何処かの扉を開けた記憶があり、意外な人物が登場していた気が…
火、だとか、灯火だとかで、表現されるような、暗い夜の海の上にぽつねんと浮かんだ光を、見据えて、ボートを漕ぎ出すと、向こう側には、陸があるのか、果たして、海があるのか、思考回路はわからぬまま。
今日も一休み。
自分でも信じられない笑顔とは、なんなのだろうか。
体重計にのると、昨日よりも五百グラムほど、少なくなっていて、その分はどこに消えたのかと、訝しげにも思うのだけれども、そうした折に、これまで幾らか関係のあった女たちの顔が横切り、どうしたものかと、肉感的なイメージだけが今の自分の頭の中に流れ…
真理とは、ものの本に寄れば、いつどんな時も変わる事の無い、正しい物事の筋道、だという。筋道、道、というのだから、それには方向性があってしかるべきなのだろう。ということは、真理を求めるものすべては、どこかしらに向かって歩いている、もしくは移…
シャツを脱ぎ、肌着のままで横になっていると、気がつけばもうすでに朝となっていて、一日のうち、どのくらいこの部屋にいるのだろうかと考えると、怒りも何もなく、ただ、俯いている。
ほとほと疲れた。