階段を降りる時にふと
階段を駆け降りる時に、ふと宙に浮いたような錯覚を覚える事がある。昨晩酒を飲んでその二日酔いがあるだとか、そういう背景を抜きにしてだ。
そういう日は、往々にしてジャケットを着てみると肩幅だとか袖の長さだとかが、合わないような気がするのだ。毎日着ているのにも関わらず。
階段の側溝に、水が流れていた形跡が見られ、昨晩は雨が降ったのかと情報を検索しても、そのような事実はなく、単純に地下水か何かが流れ出しているのかも知れない。
乗り換え先の駅では必ず雨漏りをしている天井があり、震災以降、あちこちに日々が入っているせいかとも思うが、それも思い過ごしなのかも知れない。
気がつくと、罅だらけ、という事はよくある事だろう。