2013-08-14 だんだんと 通勤時30分小説 だんだんと、汗が滲んできて、水色のシャツが、紺色に近い色に染まっていくなかで、じわりとつばを飲み込み、今日も電車を待っている。その最中で、風が少しそよぎ、昨日飲んだ、元気のない友人の横顔をそっと、思い出し、何かかけるべき声はないのか、だとか、支払いを変わる以上に出来る事はないのかと、自分に問いかけながら、鷗外の、妻への手紙のなかに、自分の事もままならないものは三流、と、ある事を思い出し、そのままなんとなく、電車に乗ってしまう。