『季刊 枯片吟』公式ブログ ~先天的失言者~

文学フリマに出展している『季刊 枯片吟』のブログになります。

卑屈

    卑屈とは、いじけて、必要以上に自分をいやしめること、またはその様のことをいうのだそうで、卑しめるとは、下品な、取るに足らないものとして見下げることをいうらしく、結局は上品か下品かでいえば、後者にあたり、あまり品のある事とは言えなさそうではある。
   品格、という意味でいえば、例えば立ち食いそばや、牛丼や何かは品がなく、ステーキだとか、パスタの出てくるお店はどちらかというと、品があると見てしまう自分がいて、その視点自体が品がなく素材としては両者ともに同様のもの扱ってはいるのだけれども、加工される過程や、最終的な表出の点で、何かしらに必要以上の引け目を感じているようで、その結果としての自分が、今はここに、あるような気がしている。
   必要以上の引け目は、何から生じるのかといえばそれは、お金の問題や、育ってきた背景などもあれども、やはり、一番は《それ》なのではないかと思う。
   《それ》を探す過程において、蹴躓き躊躇をして、そもそも目指すべきものが何かわからなくなってしまうのだろう。
    蹴躓くという字の中に、「就く」「質」という文字が入っていて、誰が移植したのだろうかと、訝しげにおもう。