『季刊 枯片吟』公式ブログ ~先天的失言者~

文学フリマに出展している『季刊 枯片吟』のブログになります。

朝起きると

    筋肉痛が二の腕を伝わり、腹の奥底に音となって響き、今日はこのまま横になっていたいと告げる。無価値に電車に揺られるよりもなお、ここに居続けろと叫んでいる様でもある。私はその声を振り切る。休日はサウナに行き、汗を流す。汗を流した分だけ水を飲む。水を飲む瞬間だけ、液体が喉を通り過ぎる時だけ、本当に生きた心地がする。だから酒を飲むのか、喉を少し引っかかりながら、アルコールと炭酸が通り過ぎる感じこそが、求めている事であり、それ以上の会話だとか、開放感には一切期待をしていないのかもしれない。肩が強張る。肩から首に張りが伝わり、やがて表情も硬くなり、うまく笑えなくなる。腹の底笑ったのはいつか。
   ただ、そこまで追い詰められているわけでも、思いつめているわけでもない事が、重要だ。