雨の日に
雨の日に、あっ、あれはあの時の嫌な上司なのではと、うつむき、絵空事のような気がしていて、主にこのタイミングではシャレにならない出来事になってしまうような気がしている。
春らしさを通り越して季節は蒸し暑くなりつつある。春先は寒かった。桜も凍えながら見た。ちょっと陽気が出たかと思えば、雨が降り、たちまち湿度に変わってしまう。
しばらく夢を見ておらず、出来事が物語然とせず、この現実こそが夢なのではないかと、疑い始めている。
昨日の不機嫌な自分、ぬか喜びした自分、真剣に悩みについて悩む自分、全ての自分が時系列を無視して並び始め、感情への作用の因果関係はとうに無視され、それぞれが好き勝手に話し始める。
無言で不機嫌さを表す自分、に至っては、座り込んだままであるが、どうでもいい事に楽しそうに笑う自分は、千鳥足で歩き回っている。これが現実にいるせいで、夢での自分を演じる自分が、恐らく不足しているのだろう。
そのせいで、夢を見る事がめっきり減ってしまったようだ。
どうでも良い事だが、部屋の隙間が自分で全て埋まってしまうので、いくつか、誰かに引き取って貰いたいところなのです。