『季刊 枯片吟』公式ブログ ~先天的失言者~

文学フリマに出展している『季刊 枯片吟』のブログになります。

夢の発達

    夢について語ることが、独白以上に、人前で語られる事が必要だとすると、事実は変わってくる。どうも最近言葉が過ぎるようだし、ある特定の文体に侵食されていると見れる向きもないわけではないのだけれども、僕は(ここで、僕というのがポイントだ)その日、友人からの電話を受け取り、しかしながら残念な事に、先約が入っていたので、どちらかの約束をキャンセルせざるを得ない形となってしまった。もちろん、先約を優先したわけだけれども、一人を謳歌出来ていた頃はもっと自由に時間を調節出来たと思い、そろそろ、一人で過ごす時間にも飽きて来たのだと、改めて思う。

    問題は、夢の話であり、夢がいかにして発達して行くのか、という事をもう少し真剣に考えなくてはならないのだけれども、今の僕には全くもってそのような余裕がなくビールを大ジョッキで頼み過ぎ、かつ、飲み過ぎた翌日のような頭痛に苛まれているのだ。という、ほぼ駄文を(ほぼ、ではなく、完全なものとして)積み重ね、今日も僕は一日を乗り切るのだろうけれども、果たしてそのような日常に展望はあるのだろうか。未来への展望。やはり、人は、色付けされた、あるいは、タグ付けされた、わかりやすい、受け入れやすい人間、有り体に言えば、観測不能な範囲に飛び出さない相手を渇望し、その反面で、予測を上回る「サプライズ」は欲しいと言うところが本音なのだろうと思い、夢の中の登場人物達は、常に僕らの予測を上回って動き、しかしそれは、深層の心理では自分の望んでいることが反映されているはずだ、という了承、取り決めがあるので、安心して翌朝目覚め、忘れることが出来るのではないだろうか。

   と、いったところで、まとまりのない僕は形を変えることも出来ず、電車の吊革に体重を乗せながら、これを書いている。